強みと弱み

Sabajapan2010-04-17



 先日、経営幹部としての360度評価を受けました。


 以前一度受けたこともありますが、自分の置かれた環境も異なっていますので、改めて見つめなおそうと自発的に手を上げました。


 結果は、前回と(傾向的に)良く似ています。これは進歩がない証拠であるとも言えますが、まったく異なる傾向というのも、結果の信憑性に疑問が生じかねません。評価項目も異なりますので、きっちり比較できませんが、私の特徴はバランスが取れているところ。過激な発言をする人からすれば、「個性がなく面白くない。」ということになります。評価は1ポイントから5ポイントまでの5段階で、1が劣っており、5が非常に優れているという最高点。平均的なポイントは3になります。比較のために自己評価も行いますが、集計数値には反映されません。上司、同僚、部下、社内の顧客から複数の評価者に、Webで私に関する質問に答えてもらうかたちになります。


 強みは、リーダーとして変革を推進する力やオープンなコミュニケーション、多様性を尊重するところ等です。いずれも4ポイント以上、高いものは4.5ポイント以上ありました。変化を求め続けてきたので、その行動におけるイニシアチブを見ていてくれたと思われます。また、人の良いところをできるだけ考える癖はついているので、色々な性格や仕事のやり方もできるだけ最初から否定せず、問題がない限り口を挟まないように気をつけています。


 弱みは対人影響力で、今回の評価における最低点の3.09でした。平均点と言ってしまえば、それまでですが、私の強化項目であることは事実です。いわゆる「一発屋」ではないので、第一印象で強烈なインパクトを与えることはなかなかできません。解説を読んで驚いたのは、文章での表現も含まれていることでした。筆不精ではあるものの、出版時には編集者に厳しくチェックされ、日頃も、できる限り分かり易く伝えていく方針でしたが、他者から見ると「まだまだ」ということでしょう。


 さらにショックだった項目は、業績の管理です。やはり3点台前半で、これは管理ができていないと思われているということです。「お前達、もっと厳しくするぞ!」とコメントしたいところですが、自分自身はハンズオフのマネジメント・スタイルなので、「ほったらかし」、「フォローがない」と思われている可能性があります。マイクロ・マネジメントを実施して管理主義に徹すれば、もう少し見方が変わってくるかもしれませんが、それは私にとって理想のオペレーションではありません。いずれにしても、「何故、このようなオペレーションを行っているか?」背景の説明が足りていないと反省しています。


 P.S. 人財コンサルタントとしてコンサルテーションを実施しているときは、簡単に「360度評価が効果的です。」と発言したりするくせに、実際に取り組む際には勇気が必要でした。また、今後の改善アクションに繋げるために、今回の結果を、自組織の全体会議で公表しました。


 評価者が特定できてしまうケースがあります。その昔、酷いマネージャは、低いポイントを付けたと思われる評価者を左遷したそうです。実際にあった話ですが、とんでもないことですね。社長業をやっていた時に、厳しい部下からストレートなコメントを貰いました。「ポジションが上がれば上がるほど、部下は何も言わなくなります。言いにくいことや、まして間違っていることを言ってくれる部下をありがたく思いましょう。」 裸の王様にならず、間違いに気づきながら成長していくためには、絶対に必要です。ありがたい部下を持ったことに、感謝でした。